バビロン大富豪の教え
本記事は「バビロン大富豪の教え 漫画版」のまとめ、感想です。
漫画の絵がとても上手で読みやすかったです。漫画を担当しているのは、2014年に『戦場の華』で「第86回JUMPトレジャー新人漫画賞」佳作を受賞しデビューした、坂野旭(さかのあさひ)さんです。絵のタッチは「鋼の錬金術師」の初期の頃に近いかなと思います。
本書は100年読み継がれる世界的ベストセラー、お金の名著です。
この本は、主人公である貧しい少年バンシルが、バビロニアの大富豪であるアルカドからの教えを受け、幾多の苦難を乗り越え大富豪になるまでの寓話を通じて、「お金を増やし、お金に縛られず、充実した人生を送るための知恵」を伝えてくれます。
1926年にアメリカで出版され、100年近くたった今でも、世界中でこの物語が読まれているのは、目先のお金を得るためのテクニックではなく、「お金に愛される知恵を身につけること」や「働くことの大切さ」「人との付き合い方」など、時代を超えて通用する、人間が幸福になるための真理が書かれているからです。
つまり、幸福の真理は古代バビロニアから変わらないということです。
物語とは別に、「コラム『バビロン大富豪の教え』を現代に応用する」が6つ掲載されていて、読み応えがあります。
漫画版あらすじ
主人公は元大学教授・考古学者です。大学をクビになり、借金に追われ、妻とも離婚し、まさに崖っぷちでした。そんな時、友人にバビロンで発掘された粘土版を託されます。主人公が、粘土板に記された「黄金法則」を解読し、巨万の富を築く、というストーリーになっています。
バンシルの物語は、粘土板に書かれてる内容という設定になっています。
バンシルはアルカドに授けられた「黄金の七つ道具」を携えて、アルカドから渡された袋一杯の金貨を二倍にするための旅に出ます。
- 収入の十分の一を貯金せよ
- 欲望に優先順位をつけよ
- 蓄えた金に働かせよ
- 危険や天敵から金を堅守せよ
- より良きところに住め
- 今日から未来の生活に備えよ
- 自分こそを最大の資本にせよ
バンシルは様々なお金稼ぎに挑戦しますが、尽く失敗します。
そしてたどり着いたのが「五つの黄金法則」です。
「黄金の七つ道具」を昇華させたものが次の「五つの黄金法則」になります。
- 家族と自分の将来のために収入の十分の一異常を蓄えるものの元には黄金は自らを膨らませながら、喜んでやってくるだろう
- 黄金に稼げる勤め先を見つけてやり、持ち主が群を膨大に増やす羊飼いのように賢明ならば黄金は賢明に働くことだろう
- 黄金の扱いに秀でたものの助言に熱心に耳を傾ける持ち主からは、黄金が離れることはないだろう
- 自分が理解していない商い、あるいは、黄金の防衛に秀でたものが否定する商いに投資してしまう持ち主からは黄金は離れていくだろう
- 非現実的な利益を出そうとしたり謀略化の甘い誘惑の言葉にのったり己の未熟な経験を盲信したりする者からは黄金は逃げることになるだろう
この黄金法則を用いて、バンシルは大富豪へと上り詰めます。
おわりに
漫画版なので本当に手軽に読めました。そして、漫画版だから内容が薄いということは全くありません。
最も価値があるのは「お金」か「知恵」か。
この本を手にすれば全てが分かります。